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清酒の醗酵するところを見ていると泡が沢山出ています。これは、醗酵の副産物として炭酸ガスが出ているのです。夜など静かなときに、仕込蔵にはいりますと、プツプツという醗酵の音が聞こえ、もろみの生きていることが実感でき、また、その不思議な音に音楽を感じたりもするものです。
ところで一体、炭酸ガスは、どれくらい出るものなのでしょう。実際の醗酵はこんな単純なものではないのですが、ブドウ糖がアルコールに変わる過程を分子式でみてみましょう。
ブドウ糖 → アルコール + 炭酸ガス
C6H12O6 → 2C2H5OH + 2CO2
分子量 180 92 88
一つのブドウ糖の分子が、二つのアルコール分子と二つの炭酸ガス分子になるということです。分子量で見ると、たとえば、180Kgのブドウ糖から、92Kgのアルコールと、88Kgの炭酸ガスが出るということです。ですから、大ざっぱにいって、米の約半分は、炭酸ガスになって空気中に散ってしまうわけです。また、清酒は密閉して醗酵させませんので、僅かですが、アルコールや香味成分も出ていってしまいます。なんとなくもったいない気がしませんか。